風土計画舎、出版に挑戦!

初めての出版に備えてISBN番号を取得しました
初めての出版に備えてISBN番号を取得しました

 風土計画舎はこのたびISBN番号をいただき、出版社登録しました。つまり出版業務も始めることになりました。いじめについての本を出します。といっても職場や学校を舞台にしたものではありません。我が社の社長、つまりこの記事を書いているわたくし片桐が経験した、地域のボランティアの中でのいじめについてです。

 本というのは出版元があって出すものだと私も思っていたのですが、最近はそうでもない。あまり売れそうにない本なら自分で出した方がはるかに安上がりではないかと思ったのです。その理由を書き留めておきます。

理由⒈ 原稿がある

 今までブログの形で書いてきた原稿を一つにまとめたら、一冊の本にちょうど良い厚さになりました。これに目次を入れたら原稿の完成です。本文中に挿入する図版や表紙のデザインも自分でやりました。

理由⒉出版社に頼むと高い

 一冊出版するのに200万円以上の費用を出版社に支払わねばなりません。これでは著者に儲けが回ってきません。よっぽどのベストセラーなら別ですが

 出版社だって企業です。内容が良くても一般大衆が読みたがらない本は、出せない相談なのです。

理由3 費用が高い割には編集者、担当者の能力が低い

 一度つきあいで自費出版本の中の1章を書いたことがあります。その時の編集担当がひどかった。原稿は2度も紛失され、その都度書き直し、誤字脱字チェックはめちゃくちゃ、レイアウトもできない。この人ほんとにプロ?と思ったものです。大の大人に国語を教えてやらねばなりませんでした。こっちがお金をもらいたいレベルです。レイアウト専門のデザイナーも、「何やってんのこの人?本読んだことあるの?」というレベルでした。なぜこのような粗悪な人間がプロとして通るのでしょうか?私なりに考えてみました。

 出版社の多くは東京にあります。二番手以下は地方の県庁所在地でしょう。これが何を意味するかといいますと、出版社の経費の大きな部分が事務所の地代に使用しなければならないことを意味します。東京なら小さな事務所でも年間350万円は事務所の家賃に消えるでしょう。この調子ではベストセラーなど大部数を狙って数で売り上げないと出版社を維持するのは難しいでしょうね。

 また、人件費を含めて固定費も削らないといけないでしょうし、この調子ではいい社員は集めにくいでしょう。いきおい日本語もできない勘も鈍い美的センスも低い社員が集まることになります。

理由4 出版事業への参入のハードルが下がった

 スマートフォンの爆発的な普及で、電話の画面をめくりながら読めるネット出版ができるようになりました。これは紙の本の流通の各段階での手間を省きました。たとえば取次業舎への口座の開設ができなければ、本を本屋さんに置いてもらうことすらできません。印刷発注するにもまとまった部数でなければ、印刷のための版を組むだけで莫大な経費がかかります。

 ところがネット出版なら、極端な話、ワープロで作った本をそのまま印刷せずに売れます(ホントはプリントアウトして校正とかしないと、誤字脱字を見過ごしてしまうことが多く、間違いだらけの恥ずかしい本になりますが)。

 ネット出版ならこういった手間を省いてくれます。加えてAmazon.comでのネット出版と販売など、誰でも歓迎してもらえます。知らない出版関連業者さんにあちこち挨拶してお願いする手間も省けます。

理由5. 出版社を探すのが困難

いちおう、自分のところで本を出す前に出版社を探そうということで、10社くらい声をかけましたが、全て断られました。当たり前ですよね。コネもないし、この出版不況でぜんぜん知られていない著者の本を出す版元などある訳がありません。まあなぐさめのつもりでしょうけど、「興味を持ってくれる出版社は必ずあると思います。」と、言ってくれる出版社もありました。でも出版するという行為自体の敷き居が下がっている現在、出版社を探す苦労に比べたら、自分で出版するなんて苦労のうちに入らないように思えました。

 

 以上のことから、出版に挑戦することに決めました。原稿はもうあります。かなりユニークな内容ですよ。あとは値段の決定と原稿をアップロードするだけです。

ということで風土計画舎の本、近日発売予定です。ご期待ください。

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