コロナと暑さのダブルパンチで大変な今日この頃ですが、それでもお盆はやってきます。
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特に、写真のお盆灯篭(展示品)は半額にいたします。
全て国産の岐阜灯篭です。この機会にどうぞお求めください。
ところでお盆とはなんでしょう?
日本民俗学の始祖である柳田國男はお盆のことを、年の半分を迎える祝日が起源だとしています。
太古、日本では年に二度正月があったという説があります。ひとつ目の正月は現在の冬至のことであり、この日を境に昼間が長く明るくなっていきます。もう一つの正月が夏至であり、この日を境に昼が短くなっていきます。つまり太古の日本は半年を一年と数えていたのです(このような年の数え方を春秋年といいます)。
太古の日本人はこうして冬至と夏至を年の始まりとして祝っていたわけです。こういった祝い事はまず家の中で祝うわけですが、このとき、今生きている家族だけではなく、すでに死んでしまった家族も一緒に祝うという習慣があり、これがいまでも私たち現代の日本人にも生きています。
それが正月におもちなどを神棚にお供えすること、あるいはお盆に魂棚や灯籠をしつらえてお菓子や果物をお供えするという風俗です。
時を経るにつれ、この2回の正月は、正月は神道、お盆は仏教という棲み分けがなされるようになりました。これは仏教が伝来し、庶民に浸透するにつれてのことです。
また奈良時代以降に改暦を繰り返すことによって、本来の冬至正月は、現在のように冬至の10日ほど後、夏至に行われていた夏至正月は8月になってしまいました。
ともあれ、お盆というのは死者を迎えるというより、生きている私たちが行う、これから半年を過ごすための祝い事なのです。もちろん生きている私たちだけではなく、死者とともに祝った方がさらににぎやかで楽しいという発想のお祝いなのです。
ですからお盆は仏事というよりは、夏らしく、お祝いらしく、にぎやかに迎えたいものです。
参考文献
柳田國男(1946)『先祖の話』筑摩書房。
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