奨励賞をいただきました!
さる11月1日、日本造園学会北海道支部研究発表大会で我が社の代表(つまりこれを書いてる私)に対して、奨励賞が授与されました。
「神話分析を用いたランドスケープデザイン発想法」という研究です。日本造園学会北海道支部のみなさま、私の拙い研究を評価いただき、ありがとうございます。
今回の研究発表会、会場は北海道大学農学部でした。
受賞記念のスナップです。

その研究内容はというと、いろいろな民族に言い伝えられている神話からランドスケープデザインのアイデアをとりだそうというものです。
アイデアを取りだすといっても、神話の物語をデザイン画にするというはなしではありません。
神話はたいていが非科学的で摩訶不思議で、不合理な話しです。でもそんな荒唐無稽なお話なのに、なぜか様々な民族で、世代を超えて言い伝えられています。
そこには、なにかその民族やその文化のなかで、大切なものがあるに違いありません。
文化人類学者たちは、このような神話から、世代を超えて受け継がれていく社会や文化の謎を解き明かそうとしてきました。
私は、この社会や文化の謎のひとつに、多様な文化の多様なものづくりにおいて、その文化に独特な調和的なデザインを生み出す創造力があると考えました。
フランスの文化人類学者、クロード・レヴィ=ストロースが神話を分析するため編みだした方法があります。本来は民族文化を理解するためのものなのですが、私はこれを使って、デザイナー自身がこの分析法を自分で行うことで、神話に隠された創造性をある程度身につけてデザインできることを発見しました。
この方法で、その文化に独特な伝統やまとまりを守ったデザインでありながら、加えて独創的なデザインを生み出す方法を提案した訳です。
実際にこの方法を、みんなで行ってみたワークショップの結果も、この研究発表会で報告いたしました。
ワークショップ”民族誌・神話をデザインにする手法の開拓〜 アイヌ神謡集を例に 〜”

風土計画舎は、もともと仏壇づくりから始まった会社です。このなかでものづくりの中にはまだまだ私たちが意識できていない呪術的な側面があることを、
これからも精進していきたいです。

