『ブラックボランティアからの脱出−いじめと情動の文化人類学』出版しました

風土計画舎から出版第1号の本を出しました。
『ブラックボランティアからの脱出 -いじめと情動の文化人類学』です。
AMAZONで手軽に出版できるというのでやってみました。ちょうど自分で書いた原稿がありましたので、ISBN番号を申請、編集、レイアウト、文中の挿図のデザインと作成、校正、表紙のデザインと装幀、入稿作業と全て自分でしました。内容的に専門書です。専門書って大体は助成金とかで出版されます。助成金での出版って、著者は印税を受け取らない条件で助成されることがほとんどなのです。だから出版社にしかお金が回らない。また助成金が出ているので販売部数を多くするために値段を適切に下げる必要もない。だから本の値段も高めになる。よって読者は買い渋るし研究者にはお金がビタ1文回ってこない。つまり助成金での専門書の出版って研究のためにも読者のためにも誰のためにもなってないのです。
だから自分で専門書を出すのです。これだと単価も安くできるし、著者へもいくらかのお金を回せて、次の研究の原資にできます。
今回は印刷版とkindleで読む電子版の2通り用意しました。どちらも全く同じ内容です。ただ、電子版はタイトルに〈電子版〉と入ってまして、印刷版とは別の本の扱いです。なぜかというと、kindle版の本にはページ数が入らないからで、何頁目の引用とか明記するときに電子版と印刷版で引用箇所の扱いが変わってくるから、これを区別するためです。もちろん電子版の方は半額です。お買い上げはコチラ、amazonのサイトからどうぞ!
『ブラックボランティアからの脱出 -いじめと情動の文化人類学』¥1980
『 ブラックボランティアからの脱出 -いじめと情動の文化人類学〈電子版〉』¥990
なお、キャンペーンでkindleで読む電子版は6/13まで無料です。
(kindleは各自でダウンロードしてください)
【内容】
「社会」は常にいじめっ子の味方だ。
友人から頼まれ、親切のつもりで参加したボランティアが、いつの間にか親しい友から執拗ないじめをうける日々に。進化生物学、社会心理学、文化人類学などの知見を駆使して、今までのいじめ論の限界を指摘し、新たな視点の必要性を主張する。技術者でもあり文化人類学者でもある著者が、いじめられた経験をフィールドデータとした貴重ないじめ研究。
【目次】
はじめに
第1章 いじめ研究の問題点:社会か個か
社会を抽象化したデュルケム/個人と社会の競合/精神分析と社会/分裂生成によるいじめの理解/人格障害モデル/まとめ
第2章 パーソナリティといじめ
パーソナリティの内訳/脳とパーソナリティ/脳内物質と攻撃性/攻撃的な気質とパーソナリティ/攻撃性を構築する社会経験/「イジメ脳」とライフナラティヴ:いじめと社会の脳科学的解釈/人格障害と社会:なぜ社会科学はいじめに無力なのか
第3章 私が受けたいじめのはなし
はじまり~Gというアーティスト~/いじめのはじまり/ダメだ!/小さな虚栄と大きな激高·/劇症型アーティスト症候群/ブラックボランティア/アートピアのスターリン/後遺症
第4章 いじめる側の心と世界認識
アーティストという勘違い/いじめの特徴/いじめを行うパーソナリティ
第5章 結論:社会を考えるにあたっての情動の視点の必要性
いじめのプロセス/モンスターを作り出す社会科学/考察/いじめは社会を利用した生理現象だ/個人と情動からの社会理解を
【著者紹介】
片桐尉晶(やすあき)(保昭)
1969年、北海道生まれ。北海道大学水産学部、同大学院環境科学研究科修士課程、同文学研究科博士課程修了。博士(文学)、技術士(建設部門、都市及び地方計画)。
北海道開発コンサルタント(株)、フリーランス、北海道大学大学院文学研究科専門研究員を経て(有)風土計画舎代表取締役。この間、札幌環境専門学校、ヒューマンアカデミー札幌校、北海道教育大学で非常勤講師。
主な著書『名付けえぬ風景をめざして:ランドスケープデザインの文化人類学』北海道大学出版会、『愛のカタチは詩のカタチ』(共著、ポエムピース)、『原点回帰の経営』(共著、日本ベンチャー大學パブリシング)、ほか論文、著作多数。
お買い上げはコチラ、amazonのサイトからどうぞ!
『ブラックボランティアからの脱出 -いじめと情動の文化人類学』¥1980
『 ブラックボランティアからの脱出 -いじめと情動の文化人類学〈電子版〉』¥990
なお、キャンペーンでkindleで読む電子版は6/13まで無料です。
(kindleは各自でダウンロードしてください)
